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証はよく耳にする漢方独自の用語ですが、わかりにくい要素があります。簡単に一言でいえば、「治療に直結した漢方の疾患名」です。同じ風邪でも葛根湯でよく治る人と麻黄附子細辛湯で治る人がいます。前者が葛根湯証であり後者が麻黄附子細辛湯証です。西洋医学では病気はその原因によって分類し名前を付けますので、治療薬によって病気を分類する漢方の分類方法は大変大胆でまたある意味では実用的なことです。この大胆さゆえわかりにくいのだと思います。また、実証、虚証などのように、体質と置き換えてよい証という言葉の使い方もあります。このあたりも混乱しやすい所です。 |